日本軽金属HD、子会社工場JIS取り消し 90年代から不正

日本軽金属ホールディングス(HD)は17日、アルミニウム板の生産子会社の愛知県にある工場で、日本産業規格(JIS)の認証取り消し処分を受けたと発表した。製品の性能試験をJIS規定と異なる方法で実施していた。不正は1996年から続いており、今後は社内で立ち上げた調査委員会で3カ月かけ、再発防止策の策定などを進める。
子会社の日本軽金属の名古屋工場(愛知県稲沢市)が14日付で、日本品質保証機構(JQA)からJIS認証を取り消された。同工場では半導体製造装置などに使うアルミ板を生産している。不正があったのは、アルミ厚板の引っ張り強度を確認する試験。規定と異なる方法で検査したにもかかわらず、JISマークをつけて出荷していた。
17日に開いたオンライン記者会見で日軽金HDの岡本一郎社長は「品質保証と管理活動の見直しなどを通じ、信頼回復に努めていく」と述べた。同社は「最終製品の性能は再度確認済み」としており、取引先には順次伝えているという。不正は生産性の改善を進める過程で検査方法が変わったことが原因だったとしている。2018年に同工場の品質管理委員会が不正の事実を把握した後もJQAなどには報告していなかった。
取締役会が把握したのは21年4月のJQAの臨時検査後だという。日軽金HDの早乙女雅人取締役は「意識の低さと品質へのチェック機能が働かなかった」と述べた。JISマークの付いた製品の出荷は原則止め、顧客の承諾を得たものだけを出荷しているという。認証が取り消され出荷を止めている製品の売上高は日軽金HD全体の5%弱にあたる。ほかの工場でも不正がないか調査を続けている。
日本の素材産業では近年、生産現場での不正の発覚が相次いでいる。17年に品質不正が発覚した神戸製鋼所や三菱マテリアルもJIS認証取り消しの処分を受けていた。
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