企業は社会において経済活動を支え、雇用やサービスを提供する重要な存在です。しかし一方で、不正行為や非常識な対応が発覚すると、その影響は計り知れません。近年では粉飾決算や情報隠ぺい、従業員への不当な扱い、顧客への誠意を欠いた対応など、数々の企業不祥事が報じられてきました。これらの行為は、経営陣の倫理観の欠如やガバナンスの不備、短期的な利益追求への執着などが背景にあるといわれています。 不祥事が一度表面化すると、企業のブランド価値や株価は急落し、取引先や顧客との信頼関係は容易には回復できません。さらに従業員の士気低下や離職の増加といった内部崩壊も引き起こします。社会における企業の責任は単なる利益追求にとどまらず、透明性や誠実さをもって行動することにあります。 本稿では、過去に起きた企業のトラブル事例を振り返り、その原因や組織文化の問題点を明らかにするとともに、再発防止のための取り組みについて考察します。非常識な行為がなぜ生じるのか、どのように防ぐべきなのかを多角的に検討し、持続可能な企業経営に向けた教訓を提示します。
2023年3月25日土曜日
2021年話題になった企業不祥事から学ぶ、発生時の対応と起こさないための組織づくり 2021年も、多くの企業不祥事が話題となりました。
2021年話題になった企業不祥事から学ぶ、発生時の対応と起こさないための組織づくり
2021年も、多くの企業不祥事が話題となりました。
2021年に起きた主な企業不祥事を紹介するとともに、万が一不祥事が起きてしまった場合に企業が取るべき対応や、企業ができる不祥事への対策をわかりやすく解説します。
目次
2021年に起きた主な企業不祥事
不祥事が起きてしまったら企業はどう対応すべき?
企業不祥事への対策
まとめ
Authense法律事務所の弁護士が、お役に立てること
記事を監修した弁護士
森中 剛
Authense法律事務所
弁護士
森中 剛
(第二東京弁護士会)
一橋大学法学部法律学科卒業。元裁判官。企業法務、M&A、労働法、事業承継、倒産法(事業再生含む)等、企業に係わる幅広い分野を中心とした法律問題に取り組む。弁護士としてだけでなく、裁判官としてこれまで携わった数多くの案件実績や、中小企業のみならず、大企業や公的企業からの依頼を受けた経験と実績を活かし、企業組織の課題を解決する多面的かつ実践的なアドバイスを提供している。
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2021年に起きた主な企業不祥事
企業不祥事は、新聞やニュースなどでも頻繁に話題となっています。
はじめに、2021年に起きた主な企業不祥事を振り返ってみましょう。
なお、Authense法律事務所では、不祥事が起こらない環境作りから不祥事発生時の対応まで一貫したサポートをご提供する「企業不祥事対応プラン」など、多様なニーズに対応する料金プランをご用意しております。ぜひ一度ご覧ください。
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大和ハウス工業の施工管理技士資格不正取得
大和ハウス工業株式会社の社員約370名が、施行管理技士資格を不正取得していたことが発覚しました。※1
施行管理技士とは、工事に関して一定の技術を持っていると認められる人に対して与えられる国家資格です。※2
建設現場には施行管理技士などの資格を持つ技術者を現場に配置する必要がある他、公共工事の入札の際には技術者の数が多いほど有利となります。
そのため、建築業を営む企業にとって非常に重要となる資格の一つといえるでしょう。
この施行管理技士になるための検定を受けるには資格が定められており、その受験資格の一つに実務経験があります。
たとえば、「1級建築施工管理技術検定」を受検するためには、指定学科の大学や専門学校を卒業した人であれば卒業後3年以上、指定学科の高等専門学校を卒業した人であれば卒業後5年以上など、学歴などに応じた実務経験が必要です。※3
大和ハウス工業株式会社ではこの規定に反し、所定の実務経験が不足している従業員に施行管理技士資格を受験させ、資格を取得させていました。
大和ハウス工業の調査によると、同社の社員349名が保有する施工管理技士について、受験時おける実務経験に不備があったとのことです。※4
これにより、大和ハウス工業株式会社は、営業停止処分を受けています。
営業停止処分の対象は2021年12月2日から23日までの22日間で、電気工事業では東京都や大阪府など20都道府県、管工事業では鳥取県、広島県などの5県です。
営業停止処分を受けたとなれば、工事の遅延などへの影響は避けられず、業績や株価への大きな影響は避けられないでしょう。
なお、施行管理技士に関する同様の不正は、関西電力株式会社の子会社である株式会社KANSOテクノスでも発生しました。※5
こちらは、不正取得をした従業員は6名とされており、大和ハウス工業株式会社と比較すれば多くはありません。
しかし、それでも不正をしたことには変わりがなく、今後の信頼回復に努める必要があるでしょう。
三菱電機不正検査問題
三菱電機株式会社では、鉄道車両向け空調装置についての不正検査の問題が発覚しました。※6
鉄道車両向け空調装置の製造を行う長崎製作所で架空の検査データを顧客に報告するなどしており、不適切な検査は1980年代から30年以上にもわたって続いていた疑いがあるとされています。
三菱電機株式会社では、労務問題など他にも問題が相次いでおり、社長は組織的な不正行為と認め、引責辞任を表明する事態となりました。
これほどの大手企業で非常に長年にわたる不正が行われてきたということに、衝撃を受けたという方も少なくないでしょう。
トヨタ販売店での不正車検問題
トヨタ自動車株式会社の全国の系列販売店で、不正車検が相次いで発覚しました。※7
不正が発覚したのはトヨタ自動車株式会社の販売店12社13店舗で、トヨタ系の大手販売会社に関するものも含めると合計6,503台にものぼります。
この問題は、当初ネッツトヨタ愛知株式会社で発覚し、これを皮切りに全国で調査をしたところ、他の販売店でも不正車検が発覚したものです。
車検は、道路運送車両法にて定期的に受けることを義務付けられている検査です。
つまり、自動車の安全を保つために必要とされる検査だといえます。
自動車メーカー最大手であるトヨタ自動車株式会社の系列販売店が不正を行っていたとのことで、自動車の安全を揺るがす大きな問題となりました。
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